モンテフリーク湯沢日記(Part3)

はっはっはっは。J2開幕戦は大逆転勝利だ!

開幕戦−対ベガルタ仙台

これほど痛快な逆転劇は昨年の水戸戦以来か。でも、1万人を超える観衆、そしてアウェイの仙台戦となれば、その喜びは最高潮に達したことは言うまでもない。

この日の観客は何と10,315人。J2の開幕戦であり、東北のライバル同士の対決とあって、一般大衆の関心度も高かっただろうし、山形からはバスツアー等も企画されていたようだ。

この日のモンテのメンバーは以下の通り

FW     ムタイル
    
MF  平間  吉田  庄司 
           (真下)
     高橋   バウテル
          (飯塚)
DF  太田     岩元
      本街 佐藤   

GK      鈴木

個人的には、怪我をしていると聞いていたバウテルが先発したのが非常に意外だった。(本調子には程遠いようだけどね)

システム的には、前半はムタイルをワントップにした4−5−1。ムタイルは右に左に開いてくさびの動きをするが、中盤からの上がりやフォローが少なく、また、バウテルの中盤後方からのパスばかりで、はっきり言ってモンテの攻撃は相手の脅威にはなっていなかった。

昨季までは、両サイドのオープンスペースに俊足の庄司や塩川を走らせるサイド攻撃が主体であり、また、由紀彦や健二など、中盤でパスを出した選手がさらにパスをもらう動き、前線に飛び出す動きがあり攻撃に厚みがあったように思う。が、少なくともこのゲーム、特に前半については、ムタイルが孤立するシーンが多く、サイドから鋭く切れ込むような攻撃はほとんどなかった。

当然の事であるが、昨季とは選手も監督も変わり、サッカーの質の違いを感じるとともに、特に前半は攻撃面でチームがあまりかみ合ってないという印象だった。(このゲーム、個人的には昨季迄のモンテ攻撃陣のキーマン的存在であった庄司があまり生きていない点が気になった。

皮肉にも、チームが生き返ったのは彼が退いた後だった。100m10秒台とも言われる庄司のスピードは相手にとって脅威であり、彼の持ち味が生かせるようなフォーメーションを考えて欲しいものである)

ややモンテ優勢ながら、決定的な場面が作れないまま迎えた前半36分。仙台の左サイドからの崩しのパスをバウテルがカットしたかに見えたが、トラップミスとなり、こぼれ玉を中島に蹴り込まれ先制されてしまう。

この試合を観戦するにあたっては、新加入の選手がどんな選手なのか、そして新生モンテディオがどんなサッカーをするのかを確かめたいという気持ちが強かった。よって東北ダービーとはいえ、どこか頭の中は冷静であり、最初の失点も冷静に受け止めていた。が、試合が進むにつれどこか観戦モードだった頭の中が完全に応援モードになり、サポーター後方に陣取る我々の声援や手拍子も次第に大きくなっていった・・・。前半はどこかちぐはぐなまま、0−1で折り返す。

そして巻き返しをはかりたい後半だが、8分、逆襲から平のセンタリングに阿部のヘッドで奇麗に決められ0−2の逆境に。(ガビーン!)正直言って、この時点で今日の調子じゃ試合をひっくり返すのは非常に難しいと思われた・・・。

が、そこからが植木マジックであった。植木監督は後半12分に庄司を下げ、今最も好調だという真下を投入。ムタイル、真下を2トップにした4−4−2にシステムを変更した。

そして交代直後の13分、ムタイルの浮き玉のパスに抜け出した真下がGKの動きを見切って冷静にゴール!それまでの鬱憤を晴らすかのように山形側ゴール裏は大騒ぎ!そしてお馴染みの真下コール。とにかくこの男が入り、この男が得点したのが大きかった。今やチーム一とも言える人気者のこの男が・・・。真下の投入、そして追い上げの1点を機にチーム全体の動きがよくなり、パスが面白いように繋がり出す。まるで前半とは別チームのように。

真下の投入でムタイルも自由に動けるようになり、平間も縦横無尽にピッチを走り回り、仙台を圧倒するほどの攻勢となる。特に後半の平間は体がきれまくっていた印象で、トリッキーなボール裁き、身のこなしで相手を翻弄していた。(平間は高校時代やマリノスの試合でちょっと見たことがあるが、こんなにテクニックのある選手だとは知らなかった。このゲームでは、そこがちょっと嬉しい発見でもあった)

そして後半24分、その平間がやってくれた。GKと一対一の場面となりシュート、GKがはじいた所を押し込んでついに同点!(この日の得点はどれも嬉しかったが、特にこの1点は嬉しかったししびれたね)歓喜のガッツポーズでゴール裏に向って喜びを爆発させる平間。ゴールの瞬間、山形側ゴール裏は総立ちとなり、平間、平間の大コール。(俺なんてあまりの嬉しさに階段から通路に降りて、手すりに旗を叩き付けて柄を折っちゃったもんね。借り物だったのに・・・)

そしてそして36分、ついにライバル仙台に印篭を渡す勝ち越しの3点目をイワゲンがゲット!右からドリブルで駆け上がったDF岩元は、中に切れ込みながら右足を振りぬきシュート。アウトにかかったボールはGKを嘲笑うかのように右に弧を描きながら奇麗に逆のサイドネットに吸い込まれた!もう、この時のスタンドの騒ぎぶりも言うまでもない。0−2の逆境からの大逆転劇に我々は酔いしれた・・・。(この興奮、この盛り上がりはスタンドで観戦した者、その場に居合わせたものでなければ味わえないものだね)

2点差をひっくり返された仙台は完全に気落ちし、大観衆も逆にプレッシャーと化していたかもしれない。(それにしても気になったのはモンテが1点を返した後、仙台側ゴール裏が静かになったってこと。最初から飛ばしたという事もあるんだろうが、こういう時にこそ声援が必要なのにね)

その後、モンテは攻勢のまま無理をせず、前線ではコーナー付近でボールをキープしタイムアップを待つ。そしてタイムアップ。試合後、選手がゴール裏に挨拶に来てくれ、みんな満面の笑顔で選手に声援を送った。ベンチからは途中で退いた庄司が出てきて、選手と抱き合って喜んでいたのが印象深かった。

大事な緒戦、しかもアウェイで0−2からの大逆転。試合後、あまりにも体力が消耗しくたくたになったが、これまで経験したことのないような心地よい疲労でもあった。まだまだ課題も多く、チームも未完成の感が否めないものの、始まったばかりの今シーズンも、我々を大いに楽しませてくれる予感がした。

FORZA MONTEDIO!