6月5日(金)

サッカー日本代表が発表になって3日、この間、私の入っているメーリングリストでもだいぶカズの落選が話題になった。

どんなスポーツでも、出場する選手数は限られており、ワールドカップでは更にベンチ入りが22名、うち交替は3名に絞られる。つまり、普通は最大14名しかでられないわけだ。

実際、私たちも草サッカーレベルではあるが、現役でやっているわけで、そこでも登録は16名と同じ、交替が5名全員できるという点が違うぐらい。キャプテンをやっている私としては、例えば試合の日に18名来ると、全員出したい気持ちは山々だが、ルールがある限り2名は絶対出られない事になり、さらに、試合である限り勝ちたいという気持ちを優先すれば、16名登録していても、全員出すのを躊躇する事もある。

試合後、勝ったにせよ、負けたにせよ、出場させられなかった選手に対しては、非常につらい気持ちにもなる。実際、それに憤慨して試合に来なくなった人もずいぶんいた。これがワールドカップに出られるかどうかという場面では、なお更だと思う。しかし、ワールドカップで勝つことを目標にするからこそ、今までの経験や同情で選手を選ぶ事はできない。当選回数だけで大臣をたらい回しにする国会議員とは、訳が違う。

サッカーはチームスポーツであり、日本がH組を突破するには相手によって戦術を決めざるおえない現況では、岡田監督の言う通り、今回の日本代表では残念ながらカズの出番はなかったという事だと思う。

ところが、マスコミは、落選したカズや北澤にスポットを合わせて、ひどい記事になると「カズ、日本と決別」とか「中田との問題」とか書いている。論外だ。いくら悔しくても、ショックでも、それはスポーツである以上、どこにでもある事だ。オリンピックでも同じ。高校選手権でも同じ。だからといって、カズや北澤が、「こんな事ならワールドカップに出られないほうがよかった」とか、「日本が負ければいい」なんて思うはずがない。

「カズの時代は終わった」とか、「世代交代」なんていっているが、カズは今でも決定力をとれば日本NO.1だ。日本代表のカレンダーの6月は、キリンカップ、クロアチア戦でフリーキックの壁になっている日本代表。そして、その壁の中央で一番高く飛びあがっているのが背番号11。あの、フリーキックを防ごうとする必死の形相を見て、本人以外の誰が「終わった」などと批判できるのか。

実際、岡田監督もこの決断については相当悩んだと思うが、カズや北澤に限らず、予選から代表入りしていた沢登、前園、柳沢、増田などの選手や小倉などの怪我などで代表に入れなかった選手を含め、Jリーガーはみんな日本初のW杯出場メンバーになりたいと思ってきたはずだ。彼らと違うのは、落選したのが直前になってからという事だけである。

ここで考えてみたいのは、カズや北澤を含めた日本代表を応援するサポーターとして、

この1年どれだけ楽しく辛い1年だったか

という事だ。一時は絶望的とも思えた最終予選、そしてイラン戦の岡野のゴール出場が決まってからの試合や練習のニュースに一喜一憂して・・・こんなに夢を見させてくれた事が、そして夢を実現させてくれた事が、世の中にどれだけあっただろう。

サッカーが日本でこんなにも熱狂的に支持され、マスコミのトップ記事にまでなるなんて、Jリーグ開幕前に予想もしなかった。

そういう意味で、今は出場する日本代表選手、スタッフだけでなく、川淵チェアマン初めJリーグのスタッフそしてJリーグの基礎を築き、歴代の日本代表を支えてきたカズ、木村、ラモス、柱谷、奥寺などの選手、日本のレベルアップに貢献してくれたジーコ、ジョルジーニョ、レオナルド、リティ、リネカー、ドゥンガ、ジーニョ、サンパイオなどのワールドクラスの選手達に感謝したい。

私達は、少なくともサッカーファンは、選ばれた選手と選ばれなかった選手を対比させてゴシップ的に扱うような、いかにも愚かなマスコミの報道に同調しするべきではないと思う。カズがいなければワールドカップはいまだに夢で終わっていただろうし、ドーハの経験がなければフランスはなかったはずだ。

今は、単純に日本代表がW杯でどんな試合を見せてくれるのかワクワクしている。W杯は、初出場ですぐ勝てるほど甘くはないとは思う。しかし、日本代表の試合の時には、

勝つ事を信じて応援したい

と思う。背番号11を引き継いだ小野の活躍にも期待しながら。

アルゼンチン戦は、我が家でサッカー仲間と一緒に観戦する予定だが、君が代を聞いた時、涙が出そうで、今から心配だ。そして、カズ!自分自身で言っていたように、2002年を目指そう。ラモスも都並も松永も、まだ代表を狙ってるぞ。

今日の教訓:ヒーローは1人だけではない。11人だけでもない。