昔、自分の家で味噌作ってました。物置にでっかい味噌桶が2つあって、交互に作ってた。味噌は表面に白カビが生えてきて、これを食べる時に混ぜながら小さな容器に少しずつ取り出して使っていたと記憶してます。自家製の味噌で作った味噌汁はとっても美味しくて、そのせいか味噌汁が大好きになり、必ずお替りして飲んでました。
樽1つで3年ぐらいもったんで、3年おきに新しい味噌作ってたんですが、(これが本当の3年味噌)作る時に大豆を蒸して団子状にした「味噌玉」がまた美味しいんですよ。
しかし、ある時、私の父が味噌作ってる最中に味噌樽(たぶん20〜30kgあるんじゃないかな)を足の上に落としてから、味噌作るの止めてしまいました。
最後に作った味噌を食べ切って、最初に市販の味噌買った時はショックでした。結構CMやってる大メーカーの味噌だったんですが、はっきり言って
「これが味噌?」
まったく美味しくないんですよ。ほとんど化学調味料の味みたいな感じでね。だいたい、味噌ってそれ自体で美味しい保存食なのに、何で添加物入れなきゃなんないんだろう。本当は寝かすべき期間を短くするために、風味を加えたり、防腐剤を入れたりする必要がでてくるんでしょうね。
味噌に限らず、最近は漬物も買ってくる事が多くなっているようだし。昔は白菜漬なんて当たり前のように各家庭で漬けていたもんだが。こうして日本人はだんだん「本当の味」を忘れていくんでしょうか。
もっと恐いのは、最近市販の味噌に慣れてきている事。最初に食べた時の「まずい!」という感覚さえ薄れてきているような気がします。それでもまだ幸いなのは、本当の味を知っているという事で、私の子供たちなんか、これが本当の味だと思って育つかと考えると恐ろしい。
最近のグルメ番組では、「○○産の天然の高級素材」とか、「手作りの○○を使用した」とかいう料理がありますが、考えてみればそれって当たり前の食材で、それが高級になってしまった事に問題があるんじゃないでしょうか。
せめてもの救いは、スーパーで売っている大メーカーの味噌ではなく、今でも家の味噌は山形の味噌屋さんからちゃんと作った味噌を買ってくることでしょうか。
今日の教訓:手間を省いて楽になる替りに、本当の美味しさを失っている。