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1型糖尿病とは、
 原因不明(きっかけとなる発症原因は不明:遺伝性は無く、特定のウィルスや毒物がβ細胞を異物として破壊攻撃する自己免疫疾患と考えられています。)、
 治療方法未確定(対処療法のみ)であり、
 かつ、後遺症を残す恐れが少なくない稀少数(3万人未満)の疾病(内部障害)です。

1型糖尿病は、
 短期間
(数日から数ヶ月)生命維持に必要なβ細胞そのものが絶対的廃絶廃絶の証明値: 高感度Cペプチド <0.1ng/mlに至る障害です。

※GADを中心とする自己免疫機転以外の障害因子が陽性、すなわち抗GAD抗体や抗IA-2抗体、IAA抗体等を持った病態(陽性)はSPIDDM又はLADA(latent autoimmune diabetes of adults)とされ別名1.5型糖尿病とも呼ばれます。(ただし、全ての抗体が陽性である type1.5 ならば type1 である。)
 (アメリカの患者会ではインスリン治療が必要な生活習慣に関わらない2型糖尿病とされます。)

平田幸正著『糖尿病の治療[第2版]』
(文光堂刊、定価:\24,000円+税)より

第5章 治療総論
2.糖尿病治療におけるpriorityの重要性
A.オレゴン州の実例

・・・(前略)
 1994年,このMedicaidが支払うべき疾患の診断名と治療法の組み合わせで,どれが最も重要で,どれが重要度ゼロに等しいか,すなわちその治療をするかしないか,しなければ死あるのみのものが,治療すれば常人と変わらぬまでの健常な生活を手に入れ,QOLも常人と変わらないものになる.

 すなわち放置で死,治療すれば,その効果は著しく,常人と変わらない活動的な社会生活が保障できる.
 すなわち治療で生命も生活も全く逆転する偉カのあるものを上位におき,治療効果のないものを下方にして,すべての組み合わせ745番までを作った.

 この検討を始めたもとは,無駄ともいえる無効な医療に出資し,真に重要な治療をすることができなかったため社会問題となったことによるという.
・・・(中略)・・・
 Oregon州のMedicaidによると,1997年における重要性の順位において
内科疾患の第1位は1型糖尿病のインスリン療法であり,全リスト疾患745のうちでは第2位であったという(Bodenheimet,1997).

 すなわち,全リストを見ると,

 第1位:Diagnosis:severe or moderate head injury,
     hematoma or edema with loss of consciousness.
     Threatment:medical and surgical treatment.
(本間注:エキサイト翻訳
    分析:意識の損失を備えた、
激しい頭部外傷、血腫あるいは浮腫
    Threatment:医学と外科の処理。)

 第2位:Diagnosis:insulin-dependent diabetes mellitus(IDDM)
     Threatment:medical therapy.
(本間注:エキサイト翻訳
ただし
内科系疾患では第1位.)

となっていて,Medicaidが支払うべききわめて上位の疾患が1型糖尿病 プラス インスリンを中心とした治療であった(日本での1981年までの状況とあまりに大きい差といえるようである).

 なお,1型糖尿病ではなくても,すべての糖尿病患者は,重症感染症,緊急外科手術,ステロイド大量使用,その他,1型糖尿病に相当する状況になれば,生命の危険を惹起する1型糖尿病に相当する糖尿病昏睡の危険を生ずるわけで,この際はインスリン注射が最大の効果を上げ,必須の治療法となる.

 糖尿病であれば,すべてまず食事療法から始めてというものばかりでなく,インスリン必須のIDDM,すなわち1型糖尿病であれば,その診断も治療も治療すべき内科的疾患のpriorityトップであり,いつもは非依存型であっても,大きいストレスやlife styleの乱れで,いつでもpriorityのトップの状態となりうるということは重要である.

 トップということは,その治療が生死を分けるのみでなく,それによって日常の生活と健康を約束するものとなることを意味する.

 放置されたことと治療を受けたことで,一瞬のうちに人生が変わる.
(後略)・・・

 2型糖尿病の治療放置すること等によって、1型糖尿病よりも合併症が多く、インスリンの治療効果は絶大であるが、使い方に関して十分な配慮が必要であり、1型糖尿病生命維持の重要性順位混同しないよう気をつける必要は大きい。