では
「劇症1型糖尿病」って
どんな糖尿病?


抵抗性は持っていません。


劇症1型糖尿病も「実験動物に見られない本質的に進行性の病巣(Lancet)」です。

発症原因 特定のウィルスの場合だけです
特に注意1B型糖尿病の自己免疫疾患です。

現在までに特定されたウィルス
(参考)

・コクサッキーB・ウィルス
・サイトメガロ・ウィルス
・EB・ウィルス
・ムンプス・ウィルス
・風疹・ウィルス
・ロタ・ウィルス
・ピコルナ・ウィルス
・エコー・ウィルス
・Ljungan(ユンガン)・ウィルス
です。
 

インフルエンザ・ウィルス等は1B型糖尿病の「特定されたウィルス」には属しません。

 この特定のウィルスの中にある エプスタイン・バール・ウイルス(Epstein-Barr virus、 EBウイルス)は、ヘルペスウイルス科に属するウイルスの一種で、ガンマヘルペスウイルス亜科に分類され、2本鎖DNAを持つ(ウイルス粒子内では直鎖状)ウィルスです。

他のヘルペスウイルスと違い、このEBウイルスはBリンパ球(膵β細胞・膵B細胞)に感染して『不死化』し『最後の”一撃”』まで膵β細胞を破壊するという特徴をもっています。
(トランスフォーメーション)

又、慢性活動性EBウイルス感染症(Chronic Active Epstein-Barr Virus infection : CAEBV)は、非常に稀なケースとして、EBウイルスの初感染時、あるいは既感染のヒトにおいても免疫制御されていたウイルスが何らかのきっかけから体内で再活性化をきたすことで、持続的にリンパ球内に感染を生じ、体内での免疫制御が不能となってしまうことが知られ、そのため慢性的にウイルスが増殖活動し、重症化するということが起こる。
これが慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)である。
このEBウイルス(CAEBV)の標的リンパ球はTリンパ球やNKリンパ球であるとされており、この点がBリンパ球を標的としたEBウイルス感染である伝染性単核球症と異なる。

相対的な問題や疾患・遺伝・抵抗性ホルモン、薬物投与等の課題等を一切持たず、
数時間から数日の短期間で絶対的廃絶・枯渇に至る
ウィルスによる内部臓器の自己免疫疾患の障害です。

緩解期(ハネムーン期)や治療による自己分泌インスリン能の改善や回復はありません。

 ※妊娠糖尿病などは、胎盤ホルモンが抵抗性を持つ糖尿病なので、妊娠中一過性でその抵抗性に応じてインスリンを大量投与する事がありますが、胎盤が胎児と共に身体から出るとほとんどは改善します。

  ※様々な薬物が原因となる二次性の薬害糖尿病は、該当薬物を止めることが必須です。一刻も早く血糖値に影響のでない薬剤に変更すべきです。


過食や栄養の偏り、運動不足、疾病や持病に対する薬の投与、肥満(メタボ)等で、膵機能に負荷をかけすぎて
それがトリガー(引き金)となって発症する場合
LADA(1.5型糖尿病)や2型糖尿病と言います。

LADA(1.5型糖尿病)のほとんどは、「食」に関わる抗GAD抗体などの抗体を持っていますが、
様々な原因を持って発症する事があります。
それらの「食」に対して、正しく理解し、適切に改善しなければ
不適切な指導や治療制限を持ったインスリン療法漬けの慢性2型糖尿病として、一生医者の「万馬券」として利用されます。


厚生労働省・健康局・第4回特定疾患対策懇談会(2007.03)の2頁目では
1型糖尿病の発症の「原因の解明」
として、
以下PDF資料のように説明しています。
患者数は1万人強と説明されています。
PDF(2頁目)資料

2009.07に
劇症1型糖尿病を「難病情報センター」に登録しました。
その後、
2010.09に、同じく「難病情報センター」に、
劇症1型糖尿病のウィルス原因説に関する研究班も登録し公開されました。
年間発症数が300人、患者数は2万人とされています。
同じ時期、
 多施設共同研究:劇症1型糖尿病の診断マーカー同定と診断基準確立に関する研究班
2009.07に公開した患者数1万6千名から
2010.09の患者数は5~7千人
内容を改変し、公開しています。
劇症1型糖尿病
2009.07 厚生労働省・難治性疾患克服研究班難病情報センター) PDF資料
研究班名簿
劇症1型糖尿病
原因の解明:
◆ 詳細は不明であるが、感受性を有する人にウィルス感染を契機として抗ウィルス免疫が惹起され、膵β細胞が破壊され、発症するという可能性が考えられている。

詳しくは PDF資料
患者数 1万6千人(推定)
2010.09
代謝疾患分野  劇症1型糖尿病のウイルス原因説に関する研究班
劇症1型糖尿病 ( げきしょう1がたとうにょうびょう )
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1. 概要
 劇症1型糖尿病は、インスリンを産生する膵島細胞の急速な破壊により急激に高血糖をきたし、時には致死的であり、たとえ回復してもインスリン産生の枯渇により、血糖コントロール困難となり、社会生活に高度の支障をきたす重大な疾患である。
 また、血糖不安定であるため、合併症もきたし易い。
2. 疫学
 劇症1型糖尿病は急性1型糖尿病の約20%と推定されている。
 なお、急性1型糖尿病の年間発症率の正確な情報は乏しいが、およそ1.5/10万人とされている。
 従って、劇症1型糖尿病は、日本全国では、年間、おおよそ300人前後の発症数、有病者数2万人程度ではないかと推定される。
3. 原因
 ウイルス感染による膵臓炎、あるいはウイルス感染に対する免疫応答、または、その両方がインスリンを産生する膵島β細胞の急激な破壊につながると推測されているが、その詳細は不明である。
4. 症状
 約70%の症例に上気道炎(咽頭痛、発熱など)、消化器症状(上腹部通痛、悪心?嘔吐)などの感染症状があり、急激な血糖上昇のため、口渇、多飲、多尿、全身倦怠感を示す。
 重症化すると昏意識障害、さらには昏睡に陥る。
5. 合併症
 高血糖、ケトアシドーシスによる昏睡を来し、治療が遅れれば、致死的である。急性期から回復後も血糖のコントロール困難であり、糖尿病に伴う、さまざまな合併症(網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化症)のリスクが高い。
6. 治療法
 急性期にはケトアシドーシスに対して、適切な輸液とインスリン投与が必須である。
 全身状態について、呼吸、循環器の救急的管理が必要な場合もある。
 急性期から回復後は、インスリン強化療法など、通常の1型糖尿病の治療に準じて、食事療法、運動療法、インスリン治療、自己管理が必要となる。
 膵移植、膵島移植などの適応もありうるがドナー不足のため、現実的ではないのが実情である。
  将来、原因ウイルスが同定されれば、ワクチン開発による予防につながることも期待できる。
7. 研究班
 劇症1型糖尿病のウイルス原因説に関する研究班
 2010.09
代謝疾患分野  多施設共同研究:劇症1型糖尿病の診断マーカー同定と診断基準確立に関する研究班
劇症1型糖尿病 ( げきしょう1がたとうにょうびょう )
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1. 概要
 膵臓のβ細胞(インスリン分泌細胞)が急激に破壊された結果、インスリン分泌が枯渇し、その結果、血糖が上昇し、ケトアシドーシスをきたす疾患。
 インスリン治療を行うが血糖変動が大きく、合併症が進展しやすい。
2. 疫学
 日本における劇症1型糖尿病患者数は、5000-7000人であると推測される。
3. 原因
 詳細は不明であるが、感受性を有する人にウイルス感染を契機として抗ウイルス免疫が惹起され、膵β細胞が破壊され、発症する。
4. 症状
 血糖上昇による症状(口渇、多飲、多尿)に加え、ケトアシドーシスによる症状(全身倦怠感、意識障害など)をきたす。
5. 合併症
 インスリン治療が開始され初期の症状が改善した後も、血糖が不安定で、低血糖、高血糖(及びそれによるケトーシス)を生じやすく、糖尿病合併症(網膜症、腎症、神経障害)をきたしやすい。
6. 治療法
 インスリン治療。膵移植、膵島移植も有効であるが、現状ではドナーが不足している。
7. 研究班
 多施設共同研究:劇症1型糖尿病の診断マーカー同定と診断基準確立に関する研究班
 
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