そもそも
「1型糖尿病」って
どんな糖尿病?


1型糖尿病(IDDM)とは
元来相対的な原因は全く無く、「特定のウィルス」が発症因子で、自己分泌インスリン能が枯渇し、
数日でケトアシドーシス昏睡となり死に至る自己免疫疾患(1B型:劇症1型糖尿病)とされていましたが、
抗GAD抗体、IA-2抗体、IAA抗体、ICA抗体等を持つLADA(1.5型糖尿病)で、
3年未満で自己分泌能が枯渇し、ケトアシドーシスをもって死に至るタイプも
1型糖尿病と呼ばれ(1A型:急性1型糖尿病)るようになり、
いまでは1型糖尿病は二種類あるとされています。

(枯渇しないタイプは、2型糖尿病の一タイプのLADA「別名:1.5型糖尿病」です。)

抗体を持つ急性1型糖尿病は、小児や、食生活の欧米化に身体が馴染まない若年層が多く発症し、
特定のウィルスによって発症する劇症1型糖尿病は、成人が多いとされます。
双方、相対的な原因や抵抗性は持っていません。
また、絶対的に自己分泌インスリン能は短期間で枯渇します。

1型糖尿病は「実験動物に見られない本質的に進行性の病巣(Lancet)」です。

1B型糖尿病

特定のウィルスが発症原因です。血中ウィルス検査で判別されます。
その場合は、特に注意しなければならない1B型糖尿病とされる自己免疫疾患です。

現在までに特定されたウィルス
(参考)
・コクサッキーB・ウィルス
・サイトメガロ・ウィルス
・EB・ウィルス
・ムンプス・ウィルス
・風疹・ウィルス
・ロタ・ウィルス
・ピコルナ・ウィルス
・エコー・ウィルス
・Ljungan(ユンガン)・ウィルス
です。 
インフルエンザ・ウィルス等は1B型糖尿病の「特定されたウィルス」には属しません。

これらのウィルスは、人間の成長過程の中で、ほとんどの人間が自然感染します。
伝染するものではありません。
ほとんどの方は、
自己免疫力によって、ウィルスの活動を抑えます。

1B型糖尿病は「劇症1型糖尿病」で、
相対的な問題や疾患・遺伝・抵抗性ホルモン、薬物投与等の課題等を一切持たず、
数時間から数日の短期間で絶対的廃絶・枯渇に至る
ウィルスによる内部臓器の自己免疫疾患の障害で、抗体を併せ持つ場合もあります。

1A型糖尿病

 β細胞を不足に至らしめる原因となる下記3種全ての「抗体」を持った場合も原因とされています。
 その場合、主病や抵抗性となる相対的な原因を持たず、何らかの「トリガー」で発症し、3年未満でCPR値が「廃絶の証明値未満」に至る場合のみ自己免疫性症候群の1A型糖尿病です。
 現在の検査値で「陰性」と出た場合、過去には「陽性」であった事を裏付けます。
 又、IAA抗体(インスリン自己抗体)は、正常な身体に対し、インスリンは異物として反応しますので、インスリンを用いる方のほとんどは、程度は様々ですが1型糖尿病の場合インスリンに対する抗体を高感度検査で数値が出ます。

但し、過度にインスリンに対する自己抗体(IAA抗体)が高い場合は、2型糖尿病の特徴となります。
抗体の種類 基準値 陽性値
膵β細胞抗体 ・抗GAD抗体 ≦1.5未満(U/ml) >8.0以上(U/ml)
膵島細胞抗体 ・IA-2抗体(ICA512) <0.4以下(U/ml) >0.4以上(U/ml)
インスリン自己抗体 ・IAA抗体 <1.0以下(U/ml)
又は 10.0%以下
>1.0以上(U/ml)
又は 10.0%以上
 一種類又は二種類の抗体を持っても1型糖尿病ではありません。

1A型糖尿病は「急性1型糖尿病」で抗体を全て抱えており、
相対的な原因(疾病、持病、遺伝、生活習慣の問題等々)は持っておりません。
緩解期(ハネムーン期)や治療による自己分泌インスリン能の改善や回復はありません。


過食や栄養の偏り、運動不足、疾病や持病に対する薬の投与、肥満(メタボ)等で、
膵機能に負荷をかけすぎて
それがトリガー(引き金)となって発症する場合
LADA(1.5型糖尿病)や2型糖尿病と言います。

LADA(1.5型糖尿病)のほとんどは、
「食」に関わる抗GAD抗体などの抗体を持っていますが、
様々な原因を持って発症する事があります。
それらの「食」に対して、正しく理解し、適切に改善しなければ
不適切な指導や治療制限を持ったインスリン療法漬けの慢性2型糖尿病として、
一生医者の「万馬券」として利用されます。


厚生労働省・健康局・第4回特定疾患対策懇談会(2007.03)では
1型糖尿病の発症の「原因の解明」
として、
以下のように説明しています。

1型糖尿病
2007.03 厚生労働省・健康局・第4回特定疾患対策懇談会 資料(2ページ目)
1型糖尿病
原因の解明:

◆ いくつかの疾病感受性遺伝子(HLAなど)とウィルスなどの環境因子が関与して発症する。

◆ 抗GAD抗体やインスリン抗体など自己抗体の存在から自己免疫機序が推定されるが、発病の機序は未解明である。
患者数  1万人強
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