#8 ビーコン:トラッカーDTSの特性

2002. 1.21

アナログ、デジタル・・・様々な機種が存在するビーコン。
労山の「プレ雪崩講習会」で行ったビーコン訓練では、トラッカーのみならず
「ORTOVOX‐F1FOCUS」「PIEPS」「SOS-F1ND」という様々な機種との訓練ができたのは
大変貴重であった。

どのビーコンが優れているっていうことではない。
機種によって反応が鈍く、捜索に支障のあるものなど当然・・・有り得無い!
だが、アナログビーコンと、デジタルビーコンの特性の違いは・・・大きかった。
取りあえず「トラッカーDTS」についていろいろ思うところを述べたいと思う。

「埋没から15分以内の救出が・・・理想なんだ!」 という前提で話を進める。

○受信範囲が狭い
最初の信号を拾うまでがかなりきつい。多分受信範囲20メートルくらい。高速で移動していると拾わないのでダメ。時々立ち止まって、ビーコンを落ち着かせるのが大切(笑) 信号を受信した後に、方向を急に変えても(振ったりしたら)ダメ。ぴたっと止まる数秒が必要。ただし、受信範囲が狭いので走り回っては「ぴたっ」と止まって捜索を繰り返すべき!
その点、アナログビーコンは微弱な信号でもかなり遠くから受信しているようである。ただ、進むべき方向性はわからない。拾ったら速いのは、その進む方向を示してくれるイジケーターの力が大きい。ところが、これも落とし穴なのだ!

○電波誘導法に特化している「トラッカーDTS」
埋没ビーコンを「林檎の芯」とするならば、
そこから発する電波は「林檎の輪切り」状に広がっている。
「トラッカーDTS」の電波受信の志向はこの楕円状の「林檎の輪切り」ラインにある。
つまり、この楕円に沿ってビーコンのイジケーターは埋没ビーコンの方向性を示すのである。
「トラッカーDTS」は、まさに電波誘導法に特化したビーコンなのである。

○ビーコンの志向性と電波のライン
まさに落とし穴である。
電波をライン上でしっかり捉えても、ビーコンの志向がライン上で遠い延長線方向を向いていた場合、電波の矢印と距離が最短距離とは反対の数値を示してしまうことがある。
こういう時は、ビーコンの先端をそのままにして・・・後ずさりしてみよう。
距離を示すイジケーターの数字が減ったらビーコンを思い切って180度振ってみる。
多分正しい志向性で、進むべき方向が導かれる。このまま進んで行くべきだ。

○捜索は距離を示すイジケーターが頼り
自分の「トラッカーDTS」が、埋没しているビーコンに迫るには
「音」や「方向を示すイジケーター」を参照すると思うが・・・
本当に頼りになるのは「距離」を表示する数値である。
これに従い進むことで早期に埋没ビーコンの埋まっているポイントに到達できる。
これはかなり正確だ!
ゆえに、全体的な捜索はアナログで、ピンポイントはデジタルでっていう・・・
そんな意見も確かに的を得ているかもしれない(Yossyの意見)
数値が(距離が)小さくなるように動き回ることが大切なのだ。
それは・・・クロス法ではないんだけど・・・直線的で構わない!

○感想
埋没ビーコンの向きで・・・こんなにも捜索が大変だなんて・・・知らなかった。
雪面に対し垂直ならば・・・同じ距離でもアナログビーコンでLSD2つ分くらいは感度が鈍る。
これは大きいよ!(マジ)
自分達はいざ事故に遭遇した場合、かなり冷静に組織だって・・・
尚且つ迅速に行動しなくてはならない。
しかし、こんな訓練を何度も繰り返しておかなくては・・・
自分の物にはならないよなあ・・・と実感しました。

また、捜索するなら・・・デブリ末端って言うのを・・・
取りあえず頭に入れておきましょう!